世界で唯一つの“ご当地ペープサート(紙人形)映画”といえば、ご存じ『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』である。

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ほんのり ほっこり、はんなり まったり『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』レビュー

シアターカフェ(名古屋市 中区 大須)では1/20(金)から上映が始まり、おまけの【祗園太郎せんべい】と【祗園太郎のほんのきもち茶】ともども、何より本編の『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE』が面白いと大評判となっているが、1/21(土)はいつにも増してお祭り騒ぎとなった。脚本・監督・出演(“監督”役)と『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE』を陰日向に亘り支える、永野宗典監督が舞台挨拶に立ったのだ。撮影の合間という多忙を押しての登壇に、満員の客席から大きな拍手が送られた。
永野監督といえば、『サマータイムマシン・ブルース』(監督:本広克行/2005年/107分)『恋とオンチの方程式』(監督:香西志帆/2014年/90分)『サムライフ』(監督:森谷雄/2015年/118分)『Every Day』(監督:手塚悟/2015年/95分)など映画俳優の印象が強いが、京都が拠点の劇団【ヨーロッパ企画】を旗揚げから支える舞台人でもある。シアターカフェに押し寄せた観客は、いつもの映画ファンだけでなく、【ヨーロッパ企画】を中心とした演劇ファンも多かった。

永野宗典監督 如何でしたか?目くるめくストリー展開で、あっという間の56分でしたね(場内笑)。『祗園太郎』は元々ラジオドラマでやらせてもらっていました。京都のラジオ局で看板になるラジオドラマを作ろうってことで企画していたんですが、祗園太郎の声優をやってる本多(力/ヨーロッパ企画)くんから「タクシードライバーさんに聴いてもらうドラマはどう?」と提案があり、僕が面白いと思ってプッシュしたんです。それが2010年で、一年くらいやったんですよ。そして2011年にNHKで開発番組がありまして、小さなコンテンツを作って対決して、勝ち残ったら地上波でレギュラー化という企画でした。そこで『祗園太郎』を紙人形にして5分の動画を作ったんです。対決の相手はフルCGアニメで、どアナログな『祗園太郎』は見た目がショボいんで負けてたんですよね。けど3話作って、回を重ねる毎に人気が出てきて……勝っちゃったんですよ!その後、頂上決戦でも勝って、レギュラー化になりました。2011年といえば震災の年ですが、『祗園太郎』はNHKで全20話やらせてもらいまして、好評に付き【シーズン2】も作らせてもらったんです。それで、全40話です。【シーズン2】のラストは未来の祗園太郎が現れました(笑)。更に【シーズン3】を3話作ることが出来て……こちらは『時空編』でして、年老いた祗園太郎が運転する時空を超えられるタクシーに乗って、新撰組とか一休さんとか歴史上の人物を訪ねる物語でした。ですので、全部で43本ですね。

永野監督 『祗園太郎』が作れなくなって寂しいな……と思ってる時、「京都の祇園の街を海外にアピールする映画を作りませんか?」とのお声が掛かりました。30分くらいと言われたんですが筆が乗って56分になっちゃったんです(場内笑)。京都に住んでいても、祇園って行かないんですよね。祗園太郎が言ってたように敷居の高いイメージがあったんで、足を踏み入れることはなかったんです。で、プロデューサーの岡本(建志)さんと二人でシナリオハンティングしてて、フラッと入った店が今回の【鍵善良房】だったんです。葛切りが名物なんですけど、「甘いつけ麺みたいだけど……どうなのかな?」って食べてみたら、ムチャクチャ美味くて(笑)!これで映画が作れると直感して、葛のことを色々と調べたんです。

永野監督 『祗園太郎 THE MOVIE』は海外に出品するものだったので、香港とドイツと韓国とアメリカと世界を羽ばたきました。韓国ではアニメ部門で最優秀賞を獲って(場内拍手)、アメリカでも最優秀賞を獲って(場内拍手)……二冠なんです(場内拍手)!それで、年末にアップリンク(渋谷区 宇田川町)で2週間上映させてもらって、シアターカフェはその次です。今まさに凱旋上映の気分でやらせてもらってるんです。

お話を伺ったところ、なんと永野宗典監督は1/22(日)も舞台挨拶に立つという。生憎15:00の回は予約で満席だそうだが、17:00と19:00の回はまだ若干空席があるとのこと。名古屋で【ヨーロッパ企画】の永野宗典と話が出来る機会はそうそう無いので、このチャンスをどうか逃すことなきよう。
また、『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』は1/23(月)も上映されるので、オリジナルせんべい・日本茶と共にご堪能あれ。

そして、『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』は、今後も全国を羽ばた……走り回るので、“祇園タクシー”をお近くで見掛けたら御観……御乗り逃しなきよう、くれぐれも――。

シアターカフェ公式サイト
『タクシードライバー祗園太郎 THE MOVIE すべての葛野郎に捧ぐ』公式サイト

取材・文:高橋アツシ

© yuba motion pictu­res

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