終わりと始まりのCall&Response『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』鑑賞記


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終わり と 始まり の Call & Response ――『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』鑑賞記――

4月25日(土)午後7時、シネマスコーレ(名古屋市 中村区)付近を通りかかった人は、黒山の人だかりに驚いたに違いない。それは、初日を迎えた『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』の上映を待つ観客であった。
余りの行列に驚愕した通行人の中には『コワすぎ!』を観てみようかとシネマスコーレの窓口を訪ねた方もいらっしゃっただろうが、残念ながらその願いが叶えられることは無かった。日本が誇るフェイク・ドキュメンタリーの旗手・白石晃士監督だけでなく、お馴染み『コワすぎ!』クルーの工藤 仁ディレクターこと大迫茂生さん、市川実穂ADこと久保山智夏さん、そしてスペシャルゲストが登壇するとあって、この日の『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』舞台挨拶付き上映回、及びトークイベントはメール予約のみで完売札止めとなっていたのだ。

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!』シリーズは、これまで6作品がリリースされている。
『FILE-01【口裂け女捕獲作戦】』(2012年/71分)
『FILE-02【震える幽霊】』(2012年/72分)
『FILE-03【人喰い河童伝説】』(2013年/73分)
『FILE-04【真相!トイレの花子さん】』(2013年/74分)
『劇場版・序章【真説・四谷怪談 お岩の呪い】』(2013年/71分)
『史上最恐の劇場版』(2014年/80分)
そして、最新作が今作『最終章』(2015年/89分)。シネマスコーレでは、7作すべてが上映されたことになる。
前作『史上最恐の劇場版』で、大変な事態に陥ってしまった工藤ディレクター、市川AD、そしてカメラマン・田代正嗣(白石晃士)。続編があったとしても、お馴染みの『コワすぎ!』クルー3人が揃うことは誰もが絶望視していたが、果たして――その顛末が、『最終章』の物語の骨子となる。

坪井篤史(司会進行:シネマスコーレ・スタッフ)「まずは『コワすぎ!最終章』初日、完売おめでとうございます(場内拍手)」
白石「本当にありがとうございます」
大迫「3年前に初めて『コワすぎ!』で来させてもらった時には、まさかこうなるとは思ってもみなかったですね」
久保山「こんなことになってるとは思わなかったので、入った瞬間凄い吃驚しました」
坪井「これで7本目ですか……如何です?」
大迫「おかげで今は、他の作品に呼ばれても大体怒鳴る役が多いです(場内笑)」
白石「他の監督さんから、具体的な演出が入ることはあるんですか?」
大迫「こないだの現場では、「工藤みたいな感じでお願いできますか?」って(場内爆笑)……『コワすぎ!』の大ファンで、それでキャスティングしていただいたそうなんです」
久保山「1・2本目の成績で、次を作るかどうか……って感じでしたよね。私は『FILE-02』の時にこちらに来させていただいたんですが……お客様は、5分の1くらいでしたかね(苦笑)」
白石「平日は、厳しいですもんね……」
久保山「それを思うと、凄いなと思います。ありがたいですね」
坪井「白石さんは、「『コワすぎ!』を絶対に大ヒットさせます!」って言ってましたもんね」
白石「狙ってたことを概ね自分の狙い通りにやらせてもらえてるシリーズなので、拒否する人も絶対いる内容ではありますが、観てもらえれば伝わるはずだと思って作ってました。真価が問われる訳ですから、徐々に広がっていって、ちゃんと伝わってるんだと思うと感動的です……真面目に語って悪いんですけど(笑)。ノンスターで、非常に予算も低くて、宣伝もしてないに等しい、レンタル店に突然並ぶと言う……後は、私たちが狂ったようにRetweetをして(場内笑)。それくらいのことしか出来ないんですけど、作品に面白さだけで、強い力だけでここまで来たんだと思うと、実に痛快です(場内拍手)」

ここで、もう一人のゲストが呼ばれた。『殺人ワークショップ』(監督:白石晃士/2014年/75分)主演の木内彬子(きうち・あきこ)さんだ。
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白石「木内さんは、『コワすぎ!』シリーズを1本も観てない(場内笑)中で、今日はじめて観たのが『最終章』と言う非常にレアな状況なんですよね。初めての方でも楽しめるように相当考えて作ってるつもりなんですが……どうでした?」
木内「『オカルト』(2009年)と『グロテスク』(2009年)と『超・悪人』(2011年)は、観させていただいてます。白石監督のファンの皆さんが一杯いる中で、滅多なことは言えないと思っているんですが……『オカルト』の時より、白石さんの演技が凄く上手くなってるな、と(場内爆笑)」
白石「本当に、「お前に言われたくねえよ!」って言う(場内笑)……」
大迫「芝居、上手いですもんね……「そんなに上手く演らないでくださいよ」って思いますもん」
久保山「本当に!」
坪井「白石さんの演技は、俳優の方の眼で見ても上手いんですね。上手くて困ったことはありますか?」
大迫「いや、困ったことはないですが(笑)」
久保山「プレッシャーではありますけどね(笑)」
大迫「でも、上手い方が演りやすいですから」

なぜ他作品『殺人ワークショップ』主演の木内さんが『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!最終章』の舞台挨拶に立ったのか――その理由は、両作品を観た方は深く理解できるはずだ。
『殺人ワークショップ』を観逃した映画ファンにも、朗報がある。『殺人ワークショップ』は、間もなく6月3日にDVDリリースが決定している。

そして、『最終章』を迎えた――迎えてしまった、『コワすぎ!』シリーズ……銀幕を見詰めつつ寂しさを覚えずにはいられない満員札止めの観客に、驚愕の新シリーズ告知が齎された。その名も、『戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ!』

坪井「場内凄い熱気なんですが、『超コワすぎ!』のテロップで、またボンッ!と1℃くらい上がったかも知れませんね(笑)」

『劇場版』よりも更に混沌とした状況の中、如何にして新シリーズに繋がると言うのか――是非とも『最終章』を目撃し、その眼で確かめてほしい。
第二部のトークイベントにて大迫茂生さんに“憑依”した工藤ディレクターが観客に促したコール&レスポンスに、その片鱗を見ることが出来る。

工藤「運命に……」
一同「「……逆らえってな!!!」」

『戦慄怪奇ファイル コワすぎ!【最終章】』公式サイト
シネマスコーレ公式サイト

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